これは正真正銘のモルト・ウイスキーに違いない。
モルト(大麦麦芽)だけの2回蒸留し、スペイサイド産のシェリー樽で7年以上も
熟成させたものに違いない。
「こんな旨い酒を安く飲ませてくれてありがとう」と私。
マスター「いえいえ、常連さんへのサービスです。
違う組み合わせも試しますか?
やはり両方とも粗悪品の可能性があるので、御代は格安ということで」
私の前には、やはりAとBの2本のボトル
ラベルA 「少なくとも、どちらかのボトルは最上級品」
ラベルB 「他のボトルが粗悪品」
マスター「この注意書きは、両方共本当か、両方共嘘かのいずれかです」
さて私はどちらを選んだら良い?
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
少々アルコール度の高い、オーク材の樽に寝かせたソフトな味わい。
これは大麦に少量のトウモロコシを混ぜて連続式蒸留器で純度を高めた
まぎれもないグレーン・ウイスキーだ。
「これは前にも劣らぬ高級品だ。次はないの?」と私。
マスター「やはりラベルは、両方共本当か、両方共嘘かの いずれかです」
私の前には、やはりAとBの2本のボトル
ラベルA 「Aが粗悪品か、Bが最上級品かのどちらか」
ラベルB 「他のボトルは最上級品」
さて私はどちらを選んだら良い?
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
今度はアイリッシュ・ウイスキーに違いない。
ピートの香りは全くしないが、わざと2回蒸留だけで原料のコクを残してある。
「酔ったのかな?これも極上品だ。」
マスター「いえ、私もそう思います。
でも次は難しいですよ。つまり、
Aが高級品なら、Aのラベルは本当。だが、
Aが粗悪品なら、Aのラベルは嘘です。
Bのラベルはその逆です。つまり、
Bが高級品なら、Bのラベルは嘘。
Bが粗悪品なら、Bのラベルは本当。
さて、ラベルはAB共、同じことが書かれています」
ラベルA 「両方共、高級品」
ラベルB 「両方共、高級品」
さて私はどちらを選んだら良い?
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
「旨い。今のルールは気に入った。」
マスター「では、全く同じルールで、もう一杯。
つまり、
Aが高級品なら、Aのラベルは本当。だが、
Aが粗悪品なら、Aのラベルは嘘です。
Bのラベルはその逆です。つまり、
Bが高級品なら、Bのラベルは嘘。
Bが粗悪品なら、Bのラベルは本当。
ラベルA 「少なくとも、どちらかに高級品」
ラベルB 「他のボトルは高級品」
さて私はどちらを選んだら良い?
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
「もうどんどん出してくれ」と、私。
マスター「では、全く同じルールで、もう一杯。
つまり、
Aが高級品なら、Aのラベルは本当。だが、
Aが粗悪品なら、Aのラベルは嘘です。
Bのラベルはその逆です。つまり、
Bが高級品なら、Bのラベルは嘘。
Bが粗悪品なら、Bのラベルは本当。
ラベルA 「どれを選んでも結果は同じ」
ラベルB 「他のボトルは高級品」
さて私はどちらを選んだら良い?
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
「今日は人生、最良の日だぞ」と、私。
マスター「このままでは今日の儲けはありません。今日はこれで最後にして下さい。
そのかわり、やはり同じルールです。つまり、
Aが高級品なら、Aのラベルは本当。だが、
Aが粗悪品なら、Aのラベルは嘘です。
Bのラベルはその逆です。つまり、
Bが高級品なら、Bのラベルは嘘。
Bが粗悪品なら、Bのラベルは本当。
ラベルA 「どれを選んでも結果は同じ」
ラベルB 「選ぶことによって違いがある」
さて私は最後までラッキーな客だったろうか?
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−