ほんとに勝手な歴史論
専門家がこれを読んだら笑い出すかもしれないが、素人の良い
ところは、勝手に知識を自分の良いように解釈して空想の世界に
浸ることが出来ることだろう。
だからこの内容に間違いや勘違いがあっても、それは許して
頂きたい。これで印税を稼いでいるわけではないのだから。
私に興味のあるのは勿論、謎の大陸アトランテス。
プラトンなんぞがおかしな記述を残したせいで、地中海かまたは
もっと西方に、1万年前に海に沈んだ高度な文明を持った世界が
あったと信じられているという話。
アトランテスが本当にあったかどうかは海中遺跡があるとか
無いとかで意見が分かれるところなのだろうが、科学者でない私
が面白いと思うのが、オカルトの分野では、19世紀のエレナ・
ブラバッキーがその存在について記述しているのとか、20世紀
の超能力者エドガー・ケイシーがその存在について夢を見ている
ことなど。
なんだオカルトかと言うなかれ。
エドガー・ケイシーは催眠療法で1万4千人の患者を治したという
ことで(1万4千頁のカルテだったか?)アメリカではどの本屋
にも関連図書が置いてあるそうな。ちなみに「エドガー・ケイシー
が治せなかった200の事例」なんて本もあるらしい。
ともかく、あまりにも彼の恩恵を受けた人が多すぎて、今でも
財団が残っているし、英文だが、その処方箋はネットで公開されて
いる。
勿論、彼らの逸話を信じろとかいう積もりは全く無い。
例えば、エレナ・ブラバッキーの記述ではアトランテス人の身長は
30mもあったという信じられない内容だし、エドガー・ケイシー
の夢予言では、日本は21世紀には海中に没していることになって
いるのだから。
本人は自分の予言は当たらないと言っているのだが、世界大戦の
終結について見事に予言を的中させるなどの実績があって、今でも
財団はエジプトのスフィンクスの左足の地中に古代人の英知の謎が
埋もれていると信じ込み、度重なる発掘依頼で、今ではすっかり
エジプト政府の嫌われ者になっている。
話はそれたが、つまりアトランテスは数千年たった今でも歴史の
課題になっているということだ。
では、アトランテスはどこにあったのか。そんなことは専門家では
ない私には分らない。
地中海にマルタ島があることをご存知だろうが、この島は中世の
キリスト教十字軍の要塞になり、内部は砲弾移送の傾斜など、
すっかり軍事施設そのものなのだが、問題はもう一つの横にある
食料確保の農地がある小島のほうだ。
この小島は古代の大きな石の遺跡で有名だったのだが、その年代
調査が最近行われ、なんとエジプト文明より古い6千年以上過去の
ものと判明したのである。その各々の巨石のサイズと古さが世界一
であることから注目されたのだが、いかんせん何の文明だったのか
見当がついていない。
世界には謎が多い。例えばアスカ地上絵ですら航空機が飛び回る
前の百年前には発見されていなかったのだ。今でもその目的は謎の
ままだ。その絵模様から雨乞い儀式用であったという説が有力だが
私には、気球で空からこれを眺めたという説も捨て難い気がする。
ギリシャ神話では西方には幸福な島というものがあり、ホメロス
は雪も降らず寒さを知らない不死の世界があると詠っているが、
これがアトランテスであったというには年代からして無理がある。
しかし、そうした言い伝えがギリシャ神話に影響を与えたとは考え
られないだろうか。
シーザー(カエサル)がエジプトに進攻した際に当時世界最大の
図書館が焼け落ちてしまい、古代の貴重な知識が失われてしまった
のだが、当時の神官はローマ人に、過去1万年の歴史を語ったとい
う。
何の書物で読んだのか覚えていないが、アトランテスの高度文明
人は「黄色い燃料」で、地球が丸いことが確認できるほどの高度ま
で飛ぶことができたとか。地球が丸いことを確認できる高度とは
旅客機の高度の十倍、10万m以上だ。
しかし、これほどの文明が滅んだとしても世界にその科学の痕跡を
残さなかったわけがない。誇張が過ぎるというものだろう。
ただ、もう一つの考え方もある。
我々の高度な科学文明は何年でここまで到達したのだろう。
電気や通信技術の利用、自動車や飛行機の発明まで、僅かに百年か
2百年の年月しか経っていないのだ。
人類の20万年ほどの歴史の中で、こうした急激な科学の進歩をと
げた時代が皆無だったという方が無理があるのではないだろうか。
文明の進歩には長い年月が必要だが、技術は意外と短時間で向上
させることが出来る。
そして、現代の技術は決して一歩づつ進歩していったのではない。
既に5千年前のシュメール人はホップで苦味をつけた16種類の
銘柄のビールを常用していたし、日本においても縄文時代の発酵
食品技術や黒曜石分布などは、電気の活用は無かったとはいえ、
高い文化が存在していたことを示している。
話は変わるが、そもそも卑弥呼時代はどうして中国大陸にあそこ
まで頻繁に航海できたのか。遣唐使や遣隋使の時代では航海は非常
に難しい技術ではなかったのか。
技術は発展し、そして衰退し、失われる。
二千年前、麻酔技術を確立し脳外科まで行った中国カダの医術は
その書物の焼失によって失われてしまった。ちなみに現代医学は
全身麻酔が何故有効なのか、その科学的根拠を解明できずにいる。
話が飛んだところで、邪馬台国がどこにあったのか、何百という
書物が出ているのだが、私には何かおかしい気がしてならない。
そもそも魏志倭人伝の記述をそのまま解釈すると、その地は九州
でも本州でもなく海上ということになってしまうというので今でも
九州説や大和説が論議されるわけなのだが、当時の使節が東と南の
方向を間違えるものだろうか。
素直に、邪馬台国は現在の海上にあり、その地が水中に没したのだ
と考える方が自然なのではないだろうか。全くの素人考えなのだが。
2万年前の厚さ3千mもあった氷のウルム氷河期が終わりをとげ
1万2千年程前にはアトランテス大陸が水没するほどに水面は上昇
した。
この際に、アトランテスに高度文明があったとして、では何故
その高度な技術が世界に広まっていなかったのか。
様々な憶測は出来るが、最大の理由は単純である。当時、世界には
現在のようには人はあふれてはいなかったのである。
現在は60億以上の人間が居場所が無いほどにあふれてはいるが、
当時の世界人口は約5百万人と推定されている。
その存在が証明できていないアトランテスの人口を推理すること
は不可能だが、世界に技術を広めるほどの人口で無かったことは
確かなのではないか。また、そんな必要も意思も無かったのでは
ないだろうか。
そしてその高度文明の僅かな記憶と一部の技術伝説だけが主に
エジプトに伝えられ、後にエジプトで学んだピタゴラスやローマ人
達によって、その伝説が作られたのではないだろうか。
まともな学者はアトランテスの存在など論議しないことだろう。
しかし、その存在を想像し当時の文化や社会に夢をはせることは
ひとつの歴史論ではないだろうか。
by MIMI